トラブルの元?!デリケートゾーンのPH値って実は大切って本当?

突然ですが、『デリケートゾーンのPH値』と聞いて、何のことだか分かりますか?

普段の生活でPH値について考えることなんてほとんどないと思いますし、中には「PH値って何?」とはてなマークを頭に浮かべる方も少なくないと思います。

しかし、デリケートゾーンとPH値の関係は非常に重要だということを忘れてはなりません。
もしかすると、今あなたが抱えているデリケートゾーンのトラブルはPH値の異常によって引き起こされているかもしれないのです!

特に、お風呂に入った後や、トイレに入った後にムズムズとした痒みを感じるといった悩みを抱えている方はデリケートゾーンのPH値に問題があるのかもしれません。というのも、お風呂に入ったり、トイレでビデを使ったりするだけでデリケートゾーンのPH値は簡単に変わってしまうためです。

お風呂上がりにデリケートゾーンがムズムズしてしまう方、トイレのビデを毎回使用している方などは、目を凝らしてみてくださいね。

そもそもPH値って何なの??

なんとなく一度は目にしたことがある「PH」という文字。しかし、普段の生活で使うこともなければ、目にする機会も少ないですよね。

読み方は「ペーハー」ピーエッチ」と呼ばれています。正式な日本語では「水素イオン指数」と呼ばれ、液体の水素イオンの濃度を表しています。

ちょっと分かりにくいと思うので、もっとわかりやすくお伝えするなら…

アルカリ性や酸性という言葉を耳にしたことがありますか?
人間のお肌は弱酸性お水は中性洗剤はアルカリ性といったように、水素イオンの濃度によって呼び名が変わります。アルカリ性や酸性といった言葉であれば馴染み深いかもしれませんね!

濃度を表す際は、0~14の数値を用いて、中間地の7を中性とし、7よりも低い数値を酸性、反対に7より高い数値をアルカリ性として判断しています。

「お肌に弱酸性が良い」と言われ、なんとなく弱酸性の製品を愛用している方も多いと思いますが、それはお肌表面が弱酸性という水素イオン濃度を示していることに関係しているのです。

お肌とpHの関係は?

先ほども書きましたが、よく“お肌は弱酸性”と言われますが、数値に言い換えるとpH 4.5から6の弱酸性と呼ばれる数値を表しています。そのため、弱酸性と書かれているボディソープや洗顔料についつい手が伸びてしまいますよね(笑)

ではなぜ、お肌の表面は弱酸性に保たれているのでしょうか。疑問に思われた方も多いと思います。
お肌はもともと常に外気と触れているため、空気中のほこりや雑菌、摩擦、汗、皮脂といった刺激が加わりやすい環境にあります。なかでもデリケートゾーンは、皮脂や汗の他に排泄物やムレ、経血といったものが刺激になりお肌にダメージが加わります。

なにもしない状態であれば、雑菌が沸いてお肌がどんどん傷ついてしまうのですが、お肌は自ら雑菌の繁殖を防ぐ働きをもっています。
その働きというのが、お肌表面のPH値をわずかに酸性に傾けること

酸には殺菌効果があるため、お肌の表面を弱酸性に保つことで、雑菌の繁殖を防ぎ、24時間殺菌状態を保つことができるのです。

そのため、ボディケア商品にはお肌表面のPH値を邪魔しない、弱酸性の商品が出回っているというわけなんです。

では、デリケートゾーンのpHは一体どうなのでしょうか?

デリケートゾーンとpHの関係は?

顔や腕といったお肌同様に、デリケートゾーンのお肌も弱酸性に保たれ、雑菌の繁殖を防いでいます。

特にデリケートゾーンは蒸れや排泄物の付着といった他のお肌よりも雑菌が繁殖しやすい環境と接しているので、意識的に弱酸性を保つよう気をつかってあげないと他のお肌よりもトラブルが発生しやすくなってしまいます。

では、デリケートゾーンのpH値が乱れてしまう時は一体どういった時なのでしょうか。

デリケートゾーンが酸性ではなくなってしまう時って?

普段は酸性寄りのデリケートゾーンですが、様々な要因によって酸性状態を保てなくなり、トラブルを引き起こしてしまう場合があります。
普段何気なく生活している中にも原因が隠されているので、注意が必要なのです。

◆ストレスや体調不良による免疫力低下

ストレスや体調不良といった免疫力の低下は、お肌表面のPH値にも影響を与えてしまいます。

免疫力が低下することで、弱酸性の肌を保つのが難しくなると、お肌はどんどんアルカリ性へと傾いてしまう傾向があります。

もともとお肌の弱い方やアトピー肌の方は、体質的にお肌を弱酸性状態に保つのが難しく、アルカリ性に寄った肌のPH値になっていることがあります。

そのため、痒みがかぶれといったトラブルに見舞われやすくなってしまうのです。

◆ビデを使いすぎている

ここ最近普及してきたウォシュレットトイレ。海外の方にも人気ですよね!
このウォシュレット機能がついているトイレでよく目にする『ビデ』の機能も、実はお肌の弱酸性状態を乱してしまう要因の一つです。

ビデから出てくるお水はPH7程度の中性であり、このお水がデリケートゾーンに触れてしまうことで、デリケートゾーンのPH値も一時的に中性に引っ張られてしまうのです。

人によって違いますが、弱酸性状態に戻るまでにかかる時間は長い人で3時間程度かかると言われているため、トイレに行くたびにビデ機能を使うという方は知らない間にデリケートゾーンが常に中性状態になっていることがあるのです。

◆洗浄剤がアルカリ性である

最近では弱酸性の洗浄剤が多く出回っていますが、石鹸やボディソープは基本的にアルカリ性のPH値のものが一般的です。
そのため、アルカリ性の洗浄剤で洗った際に、デリケートゾーンがしみてしまったり、痛みや痒みといった刺激を感たりする方もいらっしゃいます。

しかし、そうはいっても愛用のボディソープでデリケートゾーンが刺激を受けているとはなかなか考えつかないですよね。
そのため、トラブルの原因が分からないと嘆く方も多いのです。

デリケートゾーントラブルはPH値の乱れで起こる?

PH値が乱れてしまうとデリケートゾーンの殺菌機能が失われてしまうということが分かったところで、どのようなトラブルに見舞われてしまうのか気になりますよね!

デリケートゾーンのPH値バランスが崩れてしまうと…

◆ニオイがきつくなる

ニオイの発生は雑菌が大きく関係しています。汗や皮脂から出た脂肪酸を雑菌が分解することでニオイが発生してしまうので、お肌の状態が弱酸性に保てず菌が増殖してしまうと、ニオイが出やすくなってしまうのです。

ニオイが気になってしまうとついしっかりと洗いたくなってしまいますが、洗い過ぎるとPH値を乱してしまうことになるので注意が必要です。

◆かゆみが出てくる

デリケートゾーンのお肌表面が弱酸性でなくなることにより、殺菌能力が低下し、雑菌が増えることで痒みや炎症を引き起こしやすくなってしまいます。そのため、ムズムズとした不快な痒さが続くことが多いです。

先程のニオイと同様ですが、かゆいからといって洗いすぎてしまうと余計にPH値が乱れ、症状が悪化してしまう恐れがあるので気をつけましょう。

◆ターンオーバーが乱れ、色素沈着などしやすくなる

弱酸性は、お肌を乾燥から防いでくれる成分が安定して肌表面にとどまっていられるPH値だと言われています。

そこをアルカリ性に偏らせてしまうと、お肌が乾燥しやすくなり、結果としてお肌の生まれ変わりのサイクル(ターンオーバー)を乱してしまうことに繋がってしまいます。

ターンオーバーが乱れると、お肌の表面(表皮)で生成されたメラニン色素が排出されなくなってしまうため、色素沈着といったお肌が黒ずんだ状態になりやすくなるのです。

過度な心配はNG!少し気にかけるくらいでOK!

PH値を気にしすぎるとお風呂に入れない、デリケートゾーンにお水をかけられない、石鹸が使えないといった弊害が起きてしまいます。しかし、それは現実的ではありませんよね。

過度に心配しすぎると日常生活も不便になってしまうので、頭の片隅で、

「ビデを使ったらPH値が乱れるって聞いたなぁ。ちょっと控えよう!」

ぐらいに思い出してもらえれば大丈夫!過剰に意識してしまうと今度はストレスになってしまうので、気をつけてくださいね。