お肌トラブルが多くなりがちな場所といえばお尻やデリケートゾーン。汗や皮脂といった老廃物や、排出物などが付着し、ムレやすくなるため、雑菌が繁殖しやすく、体の中でもニキビや被れといったトラブルが絶えない場所ですよね。
下着による摩擦でデリケートゾーンがヒリヒリとしたり、椅子に座った時にお尻ニキビをつぶしてしまったりと痛い思いをした方も多いのではないでしょうか。
デリケートゾーンやお尻といった部分は、普段生活する中でも必ず触れてしまう場所のため、痛みを感じやすいんですよね…。
そのわりに、治りも遅く、黒ずみとしてあとが残ってしまうなど良いことは何ひとつありません。
でも、ちょっと待ってください!
あなたがニキビだと思っているそのトラブル…。
実はニキビじゃないかもしれません!
特に、治りが遅いニキビはニキビじゃない可能性も多く、間違ったケアをしてしまうことで悪化してしまったり、ニオイやひどい痛みが出てきてしまったりといったケースもあるのです。
そのため、ニキビだと思って軽い気持ちでとらえていると痛い目に遭ってしまうことも・・。
そこで今回は、ニキビと間違えやすい肌トラブル、『粉瘤』について書いてみたいと思います♪
そもそもデリケートゾーンのニキビが出来るのはなんで?
まず初めに、お尻やデリケートゾーンにニキビが出来やすい原因を探ってみましょう。
先ほども少しご説明させていただきましたが、お尻やデリケートゾーンは汗や皮脂といった老廃物に加え、排泄物や、経血、おりものといった様々なものがくっ付いてしまう場所。
また、下着や衣服の締め付けにより湿度も高いことから、体の中でも一番雑菌が沸きやすい場所といって過言ではないのです。
皮脂や汗という部分だけ見ても、ニキビが発生しやすい顔に比べデリケートゾーンやお尻のほうがよりニキビができやすい環境にあると言えるのではないでしょうか。
そもそもニキビというのは毛穴のつまりが原因で起こります。
1つは乾燥型ニキビ。お肌が乾燥し、古い角質がカサカサと剥がれおち、毛穴に詰まることで炎症を起こしてニキビが発生します。
2つは皮脂の詰まりによるニキビ。特に思春期に多いニキビですが、皮脂の過剰分泌により毛穴が詰まり、ニキビとなって炎症が起こってしまうのです。
お尻やデリケートゾーンは皮脂分泌も過剰である上に、特にデリケートゾーンでは潤いを保つ角質層が薄いために乾燥しやすいという一面もあるので、ニキビもできやすいと言えるのです。
それに加え、雑菌の繁殖も盛んなのでニキビがより悪化しやすく、治りにくいという状態に陥ってしまうのです。
ニキビに似ているけれど、実は違う『粉瘤』とは。
では、さきほどチラチラと名前が出てきている『粉瘤』とは一体なんなのでしょうか。
ちなみに、名前は「粉瘤」とかいて「ふんりゅう」と呼びます。普段生活している中ではなかなか聞き慣れない名前なので、全く想像もつかないという方もいらっしゃると思います。
粉瘤というのは、何らかの原因で皮膚の下に袋状の空間が出来てしまい、その袋の中に角質や皮脂といった不要な物が溜まることで出来る良性腫瘍のことを指します。
そのため、毛穴の炎症で起きるニキビとは構造が違うのです。
腫瘍と聞くとドキッとしてしまう人もいるかもしれませんが、先ほども書いたように粉瘤は良性の腫瘍に当たるので、出来たからといってパニックになってしまう必要はありません。
しかし、放置してしまうとニオイや痛みの原因になってしまうので気づいた時はしっかりとケアをしてあげることが大切となってきます。
では、ニキビと粉瘤を見分けるにはどのようにしたらいいのでしょうか。
実際に、粉瘤ができたことがあるという方でニキビだと思っていたら、なかなか治らず、病院を受診したら粉瘤という診断を受けた方もいるそうです。
具体的な粉瘤の症状はこのようなものが挙げられます。
- 皮膚内部に膨らみ(しこり)を感じる
- 膨らみの中心に黒い点が見える
- ニキビにしては膨らみが大きすぎる
- 膨らみからニオイを感じる
- 膨らみから膿が出てくる
このような症状が出てきた場合は粉瘤である場合が高いです。
膨らみの中央には黒い点が見えますが、これは空気に触れて中の皮脂が酸化してしまった証拠です。
特に、初期症状として肌の下に膨らみ(しこり)を感じるようになります。この膨らみがニキビと違う点です。もちろん、ニキビにも皮脂が詰まりしこりのような膨らみを感じる時がありますが、炎症が治まれば次第に小さくなっていきます。
しかし、粉瘤の場合は小さくなるどころか、どんどん大きくなってしまうのが特徴的で、限界まで膨らんだ粉瘤は、袋から膿が出てしまう状態になってしまいます。
もちろん、この状態は粉瘤の末期症状なので、この状態になる前に痛みやニオイといった異変に気付くことができます。
粉瘤って自然に治るの?
上にも書きましたが、粉瘤は炎症によっておきる肌トラブルとは違い、何らかの原因で肌の中にできた袋の中に、垢や皮脂が溜まった状態になるので、袋そのものを取り除く以外解決方法はありません。
放置しておくと膿んでしまい、破れた皮膚の中から雑菌が入り込み炎症を起こしてしまったり、ニオイや痛みが強く出てしまったりと良いことはありません。
もちろん、無理やり潰して中身をだすなんて言語道断!
新たな炎症を生み出し、黒ずみの元になってしまうので絶対にやめましょう。
また、自分でつぶしたとしても肌の中に袋が残ってしまっている場合、何度も再発してしまうので、しっかりと袋を取り除く必要があるのです。
極稀に放置して巨大化した粉瘤が癌化したという報告もあることから、やはり粉瘤らしき症状が現れた際には素早く対応してあげるのが良さそうです。
粉瘤はどうやって治療をするの?
粉瘤の治療は至ってシンプルです。肌の中に出来ている袋状のものをごっそりと取り除くことで治療をしていきます。
もちろん麻酔をしながら治療を行うので、痛みを感じることはありません。
まだしこりが小さいから大丈夫と自己判断で病院での治療を先延ばしにしてしまうと、粉瘤がどんどん巨大化し、手術料金も高くなってしまいます。
もちろん、粉瘤が巨大化してしまうと手術の跡も残りやすくなってしまうのです。
そのため、些細な異変でもあっても必ず自分で判断せずに病院へ治療に行くようにしてくださいね。
粉瘤の治療費の目安
では、粉瘤の手術にはどれくらいかかるのでしょうか?
手術と聞くだけで、なんだか高そうと不安になってしまいがちですが、意外にもそう高いわけではありません。
とあるクリニックでは3割負担を利用して日帰り手術の場合12,000円程度という非常に安い価格で粉瘤除去手術をけることができます。
もちろん、病院やクリニックによっても差がありますし、粉瘤の大きさによっても手術の規模が違ってきてしまうので一概には言えませんが、大体3万円を用意しておけば一通りの手術は終えられると思います。
思っていたよりも安かったのではないでしょうか。こんなに安かったら重い腰も上がりますよね♪
粉瘤は早めに対処するのが改善のコツ♪
痛いもみなく、生活に支障のない状態であれば、ほとんどの人が放置してしまうであろう粉瘤。
しかし、気づいたら驚く程大きくなっていて痛みやニオイがではじめていたというケースも少なくありません。
粉瘤だと思われる症状が見られたら、しっかりと早めのケアをしてあげるのがデリケートゾーンに傷跡や黒ずみを残さないための秘訣です♪